運動のつながりから見極める肩関節疾患の評価とアプローチ〜運動機能の理解編〜

２回の講義で、肩関節複合体の評価と治療が理解できます

※内容は２回セットになっています。
どちらか一方だけでもご受講できますが、合わせて受講することで、理解が深まる構成となっています。

肩関節複合体のメカニズム-協調と運動のつながりの理解

肩関節複合体は、肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節という複数の関節から構成される精緻なシステムです。

これらの関節は独立して機能するのではなく、互いに協調し合いながら、滑らかで効率的な上肢の運動を可能にします。

実際の臨床では、この運動のつながりが肩関節複合体内に留まらないことがわかってきました。

胸郭の可動性や姿勢、さらには下肢のアライメントまでもが、上肢機能に影響を及ぼします。

例えば、肩甲骨の適切な位置づけには胸郭の柔軟性が不可欠であり、投球動作における力の伝達には下肢からの運動のつながりが重要な役割を果たします。

臨床において重要なのは、個々の関節の機能だけでなく、これらの要素がどのように連携し合っているかを理解することです。

患者さんの症状は多様であり、一見すると肩関節に限局した問題に見えても、その原因は別の部位にある可能性があります。

本講座の講師である千葉慎一先生は、読売ジャイアンツでのトレーナー経験を持ち、一般整形外科での臨床から競技スポーツまで、幅広い肩関節疾患の治療に携わってきた理学療法士です。

本講座では、その経験を活かし、肩関節複合体と運動のつながりに基づいた実践的な評価・治療の手法をお伝えします。

講義内容予定

本講座では、肩関節複合体と運動のつながりについて、臨床で活用できる実践的な評価・治療アプローチを学ぶことができます。

１．肩関節複合体の機能解剖と運動のつながり
・肩甲上腕関節の役割と他関節との協調
・肩甲胸郭関節の機能と姿勢制御への影響
・肩鎖関節・胸鎖関節の可動性と安定性
・胸郭の柔軟性と上肢機能への影響
・下肢からの運動のつながりと力の伝達

２．臨床評価とアプローチ
・臨床で見られる運動のつながりの破綻パターンの理解
・実践的な各関節の機能評価手法
・協調性改善のための治療戦略
・動作分析に基づいた介入方法
・臨床経験に基づく全身的アプローチの実践